無線七宝(読み)ムセンシッポウ

精選版 日本国語大辞典 「無線七宝」の意味・読み・例文・類語

むせん‐しっぽう【無線七宝】

  1. 〘 名詞 〙 七宝技法の一種模様の輪郭を銀線で現し、のりを流し込んで釉(うわぐすり)をふりかける。釉が生乾きのうちに線を抜き取り、乾燥させてから焼き付ける。
    1. [初出の実例]「無線七宝(ムセンシチホウ)の宝玉匣(たまばこ)」(出典社会百面相(1902)〈内田魯庵〉犬物語)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の無線七宝の言及

【七宝】より

…さらにその上に透明釉をかけて焼成し,冷却後に表面を金砂で研磨して仕上げをする。これがエマイユ・クロアゾンネémail cloisonné(有線七宝)で,胎の上に銀や銅線で模様をつくらず,ガラス釉を絵具のように塗りつけて焼成するものを無線七宝という。また完成したものに硫酸と硝酸の混合液で胎を溶かし去ったものを省胎七宝,透明な色釉を用いて焼いたものを透明七宝という。…

※「無線七宝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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