デジタル大辞泉 「然ん候」の意味・読み・例文・類語 さん‐ぞうろう〔‐ざうらふ〕【▽然ん候】 [連語]《連語「さ(然)なり」の連用形に動詞「そうろう」の付いた「さにそうろう」の音変化》かしこまって肯定の返答をするときに用いる。さようでございます。「―。この浦の海人にて候」〈謡・海人〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「然ん候」の意味・読み・例文・類語 さん‐ぞうろう‥ざうら・ふ【然候】 〘 連語 〙 ( 「さにあり」の丁寧表現「さにさうらふ」の変化した語 )① 応答の語。そうです。さようでございます。はい。[初出の実例]「『あれにひかへたるは頼政か』『さん候』」(出典:平治物語(1220頃か)中)② 相手のことばや問いかけに答える時の発語。そのことでございます。[初出の実例]「義盛、ゑみをふくみ『十郎殿のましましけるや。〈略〉これへこれへ』と、請じける。十郎、笏とりなをし、『さん候。もっとも御目にかかり候べきを〈略〉』」(出典:曾我物語(南北朝頃)六) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例