最新 地学事典 「焼なまし再結晶」の解説
やきなましさいけっしょう
焼なまし再結晶
annealing recrystallization
歪みを受けた物質が再結晶する現象。これは静的条件下での再結晶で変形時再結晶とは別。焼なまし再結晶現象は回復,再結晶核形成,核成長の連続過程として掌握される。回復は内部歪みをもつ結晶がそのままの形で歪みを失う現象だが,再結晶核の形成は完全に歪みエネルギーを解放した極微細な新結晶の発生で,粒界・並進面・双晶面・劈開面・変形帯・キンクバンドなどの歪みエネルギーの蓄積の高い所で行われる。この新結晶は歪んだ母結晶をしだいに吸合蚕食して母結晶が消失するまで成長。成長を進める力は母結晶のもつ歪みエネルギーと再結晶粒の表面エネルギーとの差である。
執筆者:原 郁夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

