焼刃(読み)ヤキバ

デジタル大辞泉 「焼刃」の意味・読み・例文・類語

やき‐ば【焼(き)刃】

やいば1

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「焼刃」の意味・読み・例文・類語

やき‐ば【焼刃】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 刃物粘土をかぶせ、刃の部分の土を除去して火で熱し、ぬるま湯に入れて堅くしたもの。
    1. [初出の実例]「鍛冶屋なる太刀のやきはの早くより思ひきりてし此世ならずや〈藤原知家〉」(出典:新撰六帖題和歌(1244頃)五)
  3. 刃の上にある波のような模様。刃の部分の粘土を除去して焼くことによって生じた刃文。その状態によって直刃乱刃・のたれなどの名がある。
    1. [初出の実例]「やきばは、霜月しはすの比、氷のうへに、うす雪のふりかかったごとくで」(出典:虎明本狂言・長光(室町末‐近世初))

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世界大百科事典(旧版)内の焼刃の言及

【日本刀】より

…(2)刃文 刃部の灰白色にみえるところは焼きを入れた結果できたもので,これと地との境目は白くはっきりと浮き出ている。これを刃文(焼刃)という。刃文を構成している粒子が〈沸(にえ)〉と〈匂(におい)〉であって,ひじょうに細かくて肉眼で見分けられないほどのものを匂といい,銀砂子をまいたように粗い粒のものを沸といって区分するが,要は粒の大小の差であって,科学的には同じ組織である。…

※「焼刃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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