焼結鉱(読み)しょうけつこう(その他表記)sintered ore

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「焼結鉱」の意味・わかりやすい解説

焼結鉱
しょうけつこう
sintered ore

鉄や非鉄金属精錬工程において溶錬作業を容易にするために行う鉱石の事前処理の1種としての焼結処理を施した鉱石。近代の金属の精錬においては,鉱山から採掘されたままの粗鉱をそのまま用いることは比較的少く,浮遊選鉱法などによってその品位を高めるとか,破砕ふるい分けなどの事前処理を施すことが多い。この場合,多くは微粉状などの形状になるためそのまま精錬工程に持込めないので焼固めたり (焼結法) ,成形して塊状にしたり (ペレット法,団鉱法) する。粉状の鉱石を加熱し半溶融状にして塊状にすることを焼結といい,鉄鋼でも,非鉄金属でも採用している。精鉱から水分を除くため加熱することを焙鉱というが,焼結の工程を焙鉱と同時に行うことも多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の焼結鉱の言及

【鉄鉱石】より

…したがって,これらに熱を加えて塊状にして(塊成化)使用する。代表的な塊成化鉱石はペレットと焼結鉱である。(a)ペレットpellet 微粒粉鉱石(粒度範囲は44μm以下が60~95%,10μm以下が15~25%が望ましい)に水分(約10%)と粘結剤(約0.5%)を加えて造粒機内で10~15mmの球とした後,焼成炉内において1200℃前後の温度で焼き固め,冷却したものがペレットである。…

※「焼結鉱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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