煤孫村(読み)すすまごむら

日本歴史地名大系 「煤孫村」の解説

煤孫村
すすまごむら

[現在地名]和賀町煤孫

山口やまぐち村の南東に位置し、和賀川南岸の平地段丘に立地。荒屋あらや沢・くま沢・小坪こつぼ沢・みや沢などの小河川が段丘を浸食して北東流し、和賀川に合流する。沢々孫・須々孫・次々孫とも書かれた。鎌倉後期の和賀氏系図(鬼柳文書)によれば、行蓮(義行)の三男行仏(景行)が「須々孫野馬」ほかを譲られている。当村一帯は優良な馬の育成場であり、行仏は煤孫を本拠とし、行仏の子孫は煤孫(須々孫)氏を名乗った(和賀町史)。暦応三年(一三四〇)九月一二日の石塔義元感状(鬼柳文書)によれば、須々孫城を攻撃した和賀鬼柳三郎兵衛尉の軍忠を賞している。文和二年(一三五三)一一月三日の吉良貞家施行状(同文書)によれば、和賀(煤孫)行義領であった下須々孫村七分の一ほかを和賀平内左衛門尉(義光)に宛行っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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