熊谷五右衛門(読み)くまや・ごえもん

朝日日本歴史人物事典 「熊谷五右衛門」の解説

熊谷五右衛門(初代)

没年:寛政3.1.13(1791.2.15)
生年享保4.8.13(1719.9.26)
江戸時代長州(萩)藩の城下町萩の豪商。萩の酒造業熊谷家の5男。赤間関の豪商伊藤杢之允家で家業を修得し,帰萩後,元文5(1740)年に独立した。宝暦4(1754)年に長州藩へ御用銀を上納したのを契機として,明和4(1767)年までの14年間で御用銀1万2310貫目余(約22万3813両)を調達するとともに,年貢米の販売や他国米の買い付けをおこなって領内屈指の豪商となり,大坂の金融市場の閉塞状況のもとで,領内の商業資本と藩財政を結び付ける役割を果たした。明和5(1768)年建築のその邸宅は国の重要文化財。<参考文献>福尾猛市郎『熊谷五右衛門』,『萩市史』1巻

(小川国治)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

新訂 政治家人名事典 明治~昭和 「熊谷五右衛門」の解説

熊谷 五右衛門
クマガイ ゴエモン


肩書
衆院議員(翼賛議員同盟)

生年月日
慶応1年6月(1865年)

出身地
福井県

経歴
坪井村長、坂井郡会議員、福井県議、同議長、地方森林会議員を経て、丸岡町長を務める。また福井日報社長も務める。明治45年衆院議員に初当選。以来通算7回当選。

没年月日
昭和17年9月1日

出典 日外アソシエーツ「新訂 政治家人名事典 明治~昭和」(2003年刊)新訂 政治家人名事典 明治~昭和について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「熊谷五右衛門」の解説

熊谷五右衛門(4代) くまや-ごえもん

1795-1860 江戸時代後期の豪商。
寛政7年7月11日生まれ。長門(ながと)(山口県)萩(はぎ)藩御用達(ごようたし)の豪商。長崎におもむき,蘭医シーボルトから足の病気の治療をうけ,西洋事情をきく。そのおりショメールの「日用百科全書」やピアノなどをおくられ,藩に上納する。のち藩財政再建に協力。万延元年4月18日死去。66歳。名は義比(よしかず)。

熊谷五右衛門(初代) くまや-ごえもん

1719-1791 江戸時代中期の豪商。
享保(きょうほう)4年8月13日生まれ。長門(ながと)(山口県)萩(はぎ)の酒造家の5男。元文5年分家。宝暦4年萩藩に命じられて当座御用金を調達,かわりに年貢米の販売の権利をえる。藩外の米もかいつけ,一代で領内一の豪商となった。寛政3年1月13日死去。73歳。名は芳充。姓は熊屋ともかく。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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