改訂新版 世界大百科事典 「熱併給発電」の意味・わかりやすい解説
熱併給発電 (ねつへいきゅうはつでん)
steam supply and power generation
発電と熱の供給を組み合わせて行い総合的なエネルギー利用効率を高める方式で,熱電併給,コジェネレーションcogenerationともいう。例えば火力発電所で蒸気タービンを用いて発電機を駆動し,タービンの排気を利用して地域暖房を行う。ヨーロッパの都市では広く利用されており,各家庭に電力とともに暖房用の蒸気が発電所から供給される。日本では札幌厚別地区や練馬区光ヶ丘パークタウンなどにその例がある。また,蒸気を大量に使用する工場では自家用火力発電所をこのような方式にすることがよく行われる。蒸気タービン以外にガスタービンが用いられる場合もある。ガスタービンの排気ガスで排熱ボイラーを熱して蒸気を発生させ暖冷房,動力などに利用する。
執筆者:河野 照哉
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報