熱帯内収束帯(読み)ねったいないしゅうそくたい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「熱帯内収束帯」の意味・わかりやすい解説

熱帯内収束帯
ねったいないしゅうそくたい

南北両半球の気団境界で、貿易風が収束する帯状の境界。しばしば、英語のintertropical convergence zoneを略してITC(Z)ともよばれる。地球の他の地域の収束帯トラフ前線などと異なり、接する二つの気団の性質は同じであるため、貿易風合流線、モンスーン・トラフ、赤道前線熱帯収束帯赤道収束帯ともよばれる。一般に北半球の夏には北半球に、南半球の夏には南半球に移動するが、大西洋と太平洋東部では一年中北半球にある。

饒村 曜]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android