片舞(読み)カタマイ

精選版 日本国語大辞典 「片舞」の意味・読み・例文・類語

かた‐まい‥まひ【片舞】

  1. 〘 名詞 〙 東遊(あずまあそび)に求子舞(もとめごまい)だけを舞うこと。駿河舞を合わせて舞うのを諸舞(もろまい)という。
    1. [初出の実例]「雖片舞興、天陰雨下、仍給祿於舞人還御」(出典中右記‐寛治五年(1091)二月一二日)
    2. [その他の文献]〔続教訓鈔(14C前か)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の片舞の言及

【東遊】より

…これらのうち,駿河歌二段,求子歌,大比礼歌は揚拍子(あげびようし)(拍節的なリズム)で歌われる。前2者は舞を伴い,その舞を駿河舞求子舞といい,両方舞うことを諸舞(もろまい),いずれか一方だけ舞うのを片舞(かたまい)という。《枕草子》に〈まひは,するがまひ,もとめご,いとをかし〉とあるように,平安後期には盛んであったが,室町時代に伝承が絶えた。…

※「片舞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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