物価変動会計(読み)ぶっかへんどうかいけい(英語表記)accounting for changing prices

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「物価変動会計」の意味・わかりやすい解説

物価変動会計
ぶっかへんどうかいけい
accounting for changing prices

物価変動の事実を会計の計算に反映させ,その影響を明示した情報を作成するための会計。これには貨幣性の項目以外のすべての項目の金額を一般物価水準で修正する方式と,個々の資産やそれに関連する費用の金額をそれぞれの時価によって個別的に評価し直す方式の2通りがある。現行の会計実務は,貨幣価値が安定していることを前提として資産を取得原価で評価し,多くの費用もその評価額に基づいて計上されるため,インフレ時には資産評価額が実勢より著しく低くなったり,企業維持を危うくするような利益処分を招きやすいなど,多くの矛盾を露呈することになる。アメリカなど諸外国の一部には,物価変動会計による数値財務諸表の補足的情報として公開することを企業に義務づけている国もあるが,日本では,そのような強制は行なわれていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「物価変動会計」の意味・わかりやすい解説

物価変動会計【ぶっかへんどうかいけい】

時価主義

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android