特別協定(読み)とくべつきょうてい(英語表記)special agreement

日本大百科全書(ニッポニカ) 「特別協定」の意味・わかりやすい解説

特別協定
とくべつきょうてい
special agreement

侵略行為などに対して、国連安全保障理事会が軍事的強制措置をとる場合、加盟国から兵力の提供を受けなければならないが、そのため国連憲章第43条は、あらかじめこれに備えて、安全保障理事会が加盟国との間で協定締結しておくべきことを規定している。この協定を国連憲章では特別協定とよんでいる。いいかえれば、加盟国は特別協定に従って、その範囲内で軍事的措置への参加を義務づけられる。このようにして構成されるのが、本来の意味での国連軍である。しかし、五大国の参謀総長からなる軍事参謀委員会は、かつて米ソの対立のためこの協定の草案の作成に失敗し、1947年中間報告を提出するにとどまった。以来今日まで特別協定の締結は棚上げされたままである。

[石本泰雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「特別協定」の意味・わかりやすい解説

特別協定
とくべつきょうてい

コンプロミー」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android