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国連憲章 こくれんけんしょうCharter of the United Nations

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国連憲章
こくれんけんしょう
Charter of the United Nations

1945年4月 25日~6月 26日にサンフランシスコで開催された「国際機構に関する連合国会議」で作成され,同年 10月 24日に発効した国際連合の設立条約。国際司法裁判所規定国連憲章と不可分の一体をなす。憲章制定は,50ヵ国の代表がダンバートンオークス提案について議論し多数決で作業を進め,全会一致で行なった。アメリカ,イギリス,ソ連,中国,フランスは拒否権に関しては譲歩せず,中小国は総会の権限や経済・社会問題,植民地問題などにつき多くの主張を通した。その第1条では,国連の目的として「国際の平和及び安全を維持すること」「諸国間の友好関係を発展させること」「経済的,社会的,文化的,人道的な問題の解決のため国際協力を達成すること」などをあげている。国連の諸機関のうち,特に重要な地位を占めているのは国連安全保障理事会国連総会である。憲章は,前文,および本文 111ヵ条 (19章) から成り,地域的取決め,経済社会理事会,信託統治理事会,国際司法裁判所,事務局,憲章改正などの規定を含んでいる。なお,憲章改正について五大国は拒否権をもつ。これまで,安全保障理事会と経済社会理事会の理事国増員に関してのみ,計3回の改正が行われている。

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知恵蔵の解説

国連憲章

国連の目的と原則、主要機関の構成と任務、国際紛争の解決方式などについて定めた、いわば国連の憲法ともいうべき条約。111条から成るが、とりわけ重要な規定は、武力による威嚇またはその行使の禁止(第2条4項)、侵略等の行為に対して国連がとり得る措置(第39〜42条)、国家の自衛権に関する規定(第51条)など。1944年に4大国(英米ソ中)が草案作りに入り、45年に50カ国が参加したサンフランシスコ会議で採択され、同年10月24日(国連デー)に発効した。国連憲章の改正には総会構成国の3分の2の多数による採択と、さらに安保理の5常任理事国を含む加盟国の3分の2の批准が必要。

(最上敏樹 国際基督教大学教授 / 2007年)

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デジタル大辞泉の解説

こくれん‐けんしょう〔‐ケンシヤウ〕【国連憲章】

Charter of the United Nations国際連合の目的・原則・組織・機能など基本的な事項を定めた条約。1945年6月のサンフランシスコ会議で採択され、同年10月24日発効。前文および19章111条からなる。国際連合憲章UNC
[補説]第4章で総会、第5章で安全保障理事会の構成・任務・権限などを規定。第6章では平和的手段による紛争解決の義務を掲げ、そうした努力にもかかわらず平和に対する脅威・平和の破壊・侵略行為が行われた場合は、第7章において、事態の悪化を防ぐための暫定措置(第40条)、経済制裁や外交関係の断絶などの非軍事的措置(第41条)、それでは不十分な場合は軍事的措置(第42条)などの強制措置をとることができるとし、第51条では集団的自衛権の行使を認めている。また、第10章では経済社会理事会、第14章では国際司法裁判所について規定している。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国連憲章
こくれんけんしょう
The Charter of the United Nations

国際連合の基本事項を規定した条約。第二次世界大戦中の連合国の協力を基盤とする戦後平和維持の理想を実現し、かつ国際連盟の失敗の教訓を生かした世界平和機構の設立を目的とするもので、1945年6月のサンフランシスコ平和会議で採択され、同年10月に発効した。19章111か条からなり、制定の決意を述べた前文に始まり、目的・原則、加盟国の地位、機関、総会、安全保障理事会、紛争の平和的解決、平和に対する脅威その他に関する行動、地域的取極、経済的・社会的国際協力、経済社会理事会、非自治地域、国際信託統治制度、国際司法裁判所、事務局、憲章改正などに関する規定が、そのおもな内容である。国際連盟規約に比べ、平和維持と並んで経済社会協力を重視していることが特徴である。現在国際連合は、常備軍編成の失敗、平和維持活動(いわゆる国連軍)の誕生、加盟国数急増など、さらには、憲章の予期しない事態に当面している。これらのなかで、冷戦の終結およびこれに伴う国際不安定要因の頻発、新時代の地球大規模の諸問題発生への取組みと発想の変化(安全保障理事会常任理事国P5(ピー・ファイブ)の役割の変化、武力行使と国連の対応など)、さらにこれらに関連した国連安全保障理事会の改革、経済社会理事会の強化、信託統治理事会の廃止とほかの理事会への変更、旧敵国条項の廃棄などにつき憲章改正の必要に迫られている。[斎藤鎮男]

旧敵国条項の廃棄

安全保障理事会常任理事国名の規定とともに国連憲章のなかで第二次世界大戦の戦勝国の組織としての条文を残すものに「旧敵国条項」なるものがある。それらは憲章第53条、第77条1項b、および第107条の3か条で、(1)旧敵国に対し強制行動を行う場合、地域的機関を利用することができ、それには安全保障理事会の許可を必要としない、(2)信託統治制度は「第二次世界戦争の結果として敵国から分離される地域」に適用する、(3)第二次世界大戦終結の取決めに対し、旧連合国政府が旧敵国にとった行動は憲章が無効にしたり排除したりするものではない、などと記されている。日本をはじめ敵国であった国は、それらは優遇規定であっても今日の新しい平和機構としての国連憲章にあげられているのは不適当であるとの理由で早くより削除を要望していたが、一部の国は戦後記録として残置すべきであると反対していた。1995年12月、第50回総会は、憲章特別委員会がまとめた決議案であるこれら条項の改正・削除を採択した。したがっていまやこれらの規定を削除する方針は合意されたことになったが、憲章改正のための複雑な手続を成功させるには、安全保障理事会改革などほかの重要規定との関連を考慮し、早急な解決を実現させることが適当であるといえる。[斎藤鎮男]

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世界大百科事典内の国連憲章の言及

【国際連合】より

…この宣言にもとづいて,44年の8月から9月にかけ,米,英,ソ,中の四大国代表会議がアメリカの首都ワシントンのダンバートン・オークスDumbarton Oaksで開かれ,ここで一般的国際機構の具体案が審議されて,その結果は,〈ダンバートン・オークス提案〉として公表された。この提案は,のちの国連憲章の原案であり,大国間に合意をみた第2次大戦後の平和機構の青写真であった。さらに,45年2月に米,英,ソ3国の首脳会談がソ連のクリミア半島のヤルタで開かれ,ここでダンバートン・オークス会談では未解決のまま残された若干の問題,すなわち安全保障理事会における投票手続や,加盟資格の問題などについて大国間の意見が調整され,同年4月25日から,連合国全体の国際会議がサンフランシスコで開催され,新機構の憲章の起草が行われた。…

※「国連憲章」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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