玉山金山跡(読み)たまやまきんざんあと

日本歴史地名大系 「玉山金山跡」の解説

玉山金山跡
たまやまきんざんあと

[現在地名]陸前高田市竹駒町

竹駒たけこま町の北方氷上ひかみ山西麓の玉山山腹にあった。発見の時期は天平年間(七二九―七四九)と伝えられるが不詳。古来より金と水晶を産したといわれる。文化一三年(一八一六)の金山下代松坂家の玉山金山来歴綴(松坂文書)によれば、玉山では天平年中に初めて黄金が掘出され、氷上山より西の峰続きからは次々と黄金が掘出されていたという。玉山金山の本格的な開発は文禄元年(一五九二)豊臣秀吉によって着手され、金山奉行が到着、気仙けせん郡中の金山運上と本判代は当地で収納されたという。のち金山は伊達政宗支配下に組入れられた。松坂家二代目の定久は慶長三年(一五九八)気仙郡中金山役(金山下代)を命ぜられ、玉山に居住したと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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