玉山(読み)ギョクザン

デジタル大辞泉 「玉山」の意味・読み・例文・類語

ぎょく‐ざん【玉山】[地名]

台湾最高峰。標高3997メートル。日本の統治時代には、新高にいたか山とよんだ。ユイシャン。

ぎょく‐ざん【玉山】

玉のとれる山。
人柄容姿などの優れている人をたとえていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「玉山」の意味・読み・例文・類語

ぎょく‐ざん【玉山】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 珠玉を産出する山。また、西王母が住むと伝えられる想像上の山。
      1. [初出の実例]「可謂空手自玉山還」(出典:日本詩史(1771)二)
    2. 玉のように美しい山。雪の積もった山などをいう。
      1. [初出の実例]「莫道軽微班白少、玉塵積作玉山高」(出典:田氏家集(892頃)上・題初雪)
    3. ( 「玉」は美称 ) 容姿のきよらかなさまのたとえにいう語。
      1. [初出の実例]「身躰髪膚稟于芳下給歟。潘岳玉山不及歟」(出典:明衡往来(11C中か)中本)
      2. [その他の文献]〔晉書‐裴楷伝〕
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 中国、陝西省西安市の東南方、藍田県の東南にある山。ユイシャン。
    2. [ 二 ]ユイさん(玉山)

ユイ‐さん【玉山】

  1. 台湾の最高峰。中央山脈の中央部にあり、周囲を東西南北の四峰が囲む。山容は険しく、断崖、絶壁をめぐらす。標高三九九七メートル。旧日本名新高(にいたかやま)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「玉山」の意味・わかりやすい解説

玉山(旧村名)
たまやま

岩手県中央部、岩手郡にあった旧村名(玉山村(むら))。現在は盛岡(もりおか)市の北部を占める地域。1954年(昭和29)藪川(やぶかわ)、渋民(しぶたみ)の2村と合併、1955年巻堀(まきほり)村を編入。2006年(平成18)盛岡市に編入。旧村域のほぼ中央を北上(きたかみ)川が南流し、沿岸を第三セクターIGRいわて銀河鉄道(旧、JR東北本線)と国道4号が走り、好摩(こうま)駅でJR花輪線が分岐する。米作畜産が主体の農村であるが、近年は企業誘致も進み、1973年には盛岡鉄工団地(現、盛岡工業団地)が起工した。姫神(ひめかみ)岳西麓(せいろく)の渋民は、奥州街道の宿駅として栄え、また詩人石川啄木(たくぼく)の生地として知られ、記念館がある。岩洞(がんどう)湖畔の外山(そとやま)牧場(県農業研究センター外山畜産研究室)から早坂高原一帯は県立自然公園で家族旅行村がある。

[川本忠平]


玉山(山)
ぎょくさん / ユイシャン

台湾島の最高峰。島の南北を貫く台湾山脈の中央部、嘉義(かぎ/チヤイー)の東60キロメートルに位置する。旧称新高山(にいたかやま)、別称モリソンMorrison山。標高3997メートルで東アジア地域の最高峰でもある。周囲に3000メートル級の高峰が10座を数え、玉山連峰を形成する。地質は粘板岩硬砂岩からなる。ほぼ北回帰線上に位置し、一帯が原始林に覆われている。標高差による植物分布が豊かで、600メートル付近までが熱帯林、600~1800メートルは亜熱帯林、3000メートル以上は寒帯林となる。登山路は嘉義―阿里山(ありさん)、水里―東埔(とうほ)、水里―高観の3コースがあり、3~5月と10~11月の気象条件がもっとも穏やかである。

[劉 進 慶]

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百科事典マイペディア 「玉山」の意味・わかりやすい解説

玉山【ぎょくさん】

台湾島中央部にある同島第1の高山。台湾を南北に走る中央山脈の西に並行する玉山山脈にある。玉山国家公園に指定されている。主峰は標高3952mで,周囲に東,西,南,北(いずれも3500m以上)の4峰があり山塊をなす。第三紀の粘板岩と硬砂岩の互層よりなる。山麓〜山頂に熱帯〜寒帯の各植物帯をもち,北方へは郡大渓と沙里仙渓,南方へは【ろう】濃渓(ろうのうけい)と楠梓仙渓(なんしせんけい)がいずれも深い縦谷川をなして流れる。日本統治期には新高山(にいたかやま)と呼ばれたが,周辺に台湾先住民のブヌン族が居住し日本統治に抵抗運動を続けた。1991年,玉山国家公園を横断する新中部縦貫公路が開通し,交通の便が飛躍的に向上した。
→関連項目阿里山嘉義台湾台湾山脈

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改訂新版 世界大百科事典 「玉山」の意味・わかりやすい解説

玉山 (ぎょくざん)
Yù shān

台湾の最高峰で,3997m。台湾が日本の統治下にあったときは新高山(にいたかやま)と呼ばれた。台湾を南北に走る中央山脈の西側に並行する玉山山脈中にある。玉山は5峰に分かれ,主山を中心に東西南北の四つの山がこれを取り巻く。冬季には積雪により白銀の世界となり,〈渾然美玉〉と形容される。地質は第三紀の粘板岩と砂岩から成る。濁水渓,高屛渓などの水源になっている。北回帰線付近にあるが,高度が大であるため,熱帯から寒帯までの植物分布が見られる。阿里山からの登山路が最も多く利用される。
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玉山 (たまやま)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「玉山」の意味・わかりやすい解説

玉山
たまやま

岩手県中部,盛岡市北部の旧村域。 1954年藪川村,渋民村と合体,1955年巻堀村を編入。 2006年盛岡市に編入。旧村名は近世以来の地名による。中央部に姫神山があり大部分は山地。北上川流域には耕地があり,岩洞ダム,外山ダムの建設によって開田が進んだ。米作のほか,施設園芸,酪農,畜産も行なわれている。岩洞ダム付近の外山高原,北東部の早坂高原外山早坂高原県立自然公園に指定されている。国道4号線沿いの渋民石川啄木の故郷で,石川啄木記念館がある。

玉山
ぎょくざん

「ユイ(玉)山」のページをご覧ください。

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普及版 字通 「玉山」の読み・字形・画数・意味

【玉山】ぎよくざん

美しい容姿にたとえる。唐・李白〔襄陽歌〕詩 、一錢の買ふを用ひず 玉山自ら倒る、人の推すに非ず

字通「玉」の項目を見る

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「玉山」の解説

玉山 ぎょくざん

石田玉山(いしだ-ぎょくざん)

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世界大百科事典(旧版)内の玉山の言及

【藍田】より

…ところで〈玉の美なるものを球といい,その次なるを藍という〉と称するように,県内に美玉を出すことより藍田の名がおこった。県の東方の藍田山(あるいは玉山,覆車山ともいう)は美玉の産出でことに知られ杜甫などの詩句が残る。藍田をはじめ酒泉(甘粛省),岫岩(遼寧省),南陽(河南省)産の玉は,現在でも玉器につくることができる。…

※「玉山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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