玻名城村
ふあなぐふいくむら
具志頭村の西に位置し、北は東風平間切富盛村(現東風平町)、南東は海岸線に沿って断層崖が続き太平洋に臨む。ファナグフィク村とよぶ。集落の南の丘陵上にある多々名グスクは一四世紀初頭までの築城といわれ、古島遺跡など、グスク時代から近世にかけての遺跡がある。同遺跡から県内で初めて中国製の青白磁の合子(一三―一四世紀)が出土している。当村は現集落の東方の丘陵地にあった古島から移動したと伝えられる。
「おもろさうし」巻一九「ちゑねんさしきはなくすくおもろ御さうし」のなかの一二首に「はなくすく」「玻名城」がみえ、具志頭間切のなかでは最も多くオモロに謡われている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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