日本歴史地名大系 「玻名城村」の解説 玻名城村ふあなぐふいくむら 沖縄県:沖縄島南部具志頭村玻名城村[現在地名]具志頭村玻名城(はなしろ)具志頭(ぐしちやん)村の西に位置し、北は東風平(くちんだ)間切富盛(とうむい)村(現東風平町)、南東は海岸線に沿って断層崖が続き太平洋に臨む。ファナグフィク村とよぶ。集落の南の丘陵上にある多々名(たたな)グスクは一四世紀初頭までの築城といわれ、古島(ふるじま)遺跡など、グスク時代から近世にかけての遺跡がある。同遺跡から県内で初めて中国製の青白磁の合子(一三―一四世紀)が出土している。当村は現集落の東方の丘陵地にあった古島から移動したと伝えられる。「おもろさうし」巻一九「ちゑねんさしきはなくすくおもろ御さうし」のなかの一二首に「はなくすく」「玻名城」がみえ、具志頭(ぐしちやん)間切のなかでは最も多くオモロに謡われている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報