甘南美寺(読み)かんなびじ

日本歴史地名大系 「甘南美寺」の解説

甘南美寺
かんなびじ

[現在地名]伊自良村長滝

かまたに山の東山麓に位置し、境内伊自良川(甘南備川)が流れ、寺を囲む山の姿は霊地にふさわしい。白華山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊の十一面千手観音は、行基作と伝える。脇侍の不動明王・毘沙門天は、伝教大師作と伝える。建久年間(一一九〇―九九)高阿弥・那智阿弥という夫婦の念仏行者が伊勢神宮に一千日参籠し、宮川のほとりで異僧から救世観音像を授けられ、浄地を訪ね歩いた末、釜ヶ谷山の絶頂を浄域と定め本堂と大坊を建設したと伝える。これが現在の奥院である。天文年間(一五三二―五五)高源庵春公のとき坊舎を山麓の現在地に移した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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