生玉筋中寺町(読み)いくたますじなかてらまち

日本歴史地名大系 「生玉筋中寺町」の解説

生玉筋中寺町
いくたますじなかてらまち

[現在地名]南区中寺なかでら一―二丁目、天王寺区生玉いくたま町・生玉寺いくたまてら

田島たしま町の南に続く生玉筋の両側に南北に連なる。豊臣秀吉の城下町建設に伴い形成された寺町の一(天王寺区の→寺町。三六寺で構成され、北半の寺は現南区に、南半の寺は天王寺区に所属する。南区には浄土宗一・禅宗五・法華宗一八があったが、現在、浄土宗大雲だいうん寺、臨済宗妙心寺派の法雲ほううん寺・江国こうこく寺、曹洞宗大倫だいりん寺・顕孝けんこう庵・禅林ぜんりん寺、日蓮宗妙徳みようとく寺・薬王やくおう寺・本要ほんよう寺・妙寿みようじゆ寺・宝泉ほうせん寺・雲雷うんらい寺・円妙えんみよう寺・正法しようぼう寺・蓮光れんこう寺・常国じようこく寺・法性ほつしよう寺、本門法華宗の久成くじよう寺・妙尭みようぎよう寺、法華宗(本門流)本経ほんけい寺、法華宗(真門流)福泉ふくせん寺、顕本法華宗蓮成れんじよう寺と、もと法華宗で現在単立の本行ほんぎよう寺がある。


生玉筋中寺町
いくたますじなかてらまち

[現在地名]天王寺区生玉いくたま町・生玉寺いくたまてら町、南区中寺なかでら一―二丁目

生玉寺町の東にある生玉筋に面した細長い寺院街。生国魂いくくにたま神社の禰宜屋敷などによって北と南に分断されている。三六寺で構成。現南区に属する北半部は法華宗一八・禅宗五・浄土宗一の二四寺からなっていたが、この地域の寺町としての成立年代は不明。一方、南半部には浄土宗一〇・真言宗一・法華宗一の一二寺があった。「蓮門精舎旧詞」によると浄土宗のうち隆専りゆうせん寺は天正年中(一五七三―九二)法泉ほうせん寺は文禄二年(一五九三)安楽あんらく寺・本誓ほんせい寺は文禄年中の開基で、この時期に南北に延びる生玉筋の道路の両側に寺町街区が成立。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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