産み字(読み)うみじ

精選版 日本国語大辞典 「産み字」の意味・読み・例文・類語

うみ‐じ【産字・生字】

  1. 〘 名詞 〙 浄瑠璃などで、一音母韻を引いて語る時のその音。「けれ」を「けれえ」という時の「え」や、「こそ」を「こそお」と引いていう「お」の類。〔文芸類纂(1878)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「産み字」の意味・わかりやすい解説

産み字
うみじ

日本音楽の用語。 (1) 歌詞表記のうえで,音節を引伸ばした場合に生じる母音文字に表わしたものをいうが,言語もしくは音楽上のリズムとして,なんらかの拍となっていると認められる場合にその拍の数だけ重ねて表記されることが多く,特に,いったん息を切って改めて伸ばされた場合に書かれることもある。そうした文字で表わされる音そのものについてもいう。 (2) 三味線の弦を撥 (ばち) で弾かずに,指頭で軽く打つように押えて音を出す余韻的奏法をいうこともある。

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