用足・用達(読み)ようたし

精選版 日本国語大辞典 「用足・用達」の意味・読み・例文・類語

よう‐たし【用足・用達】

〘名〙
① 用を足すこと。用事を済ませること。
最暗黒之東京(1893)〈松原岩五郎〉二七「商用にて神田より銀座に行き、銀座より深川へ用達(エウタシ)して一日二十銭を人力車に払へり」
② 大小便をすること。〔俚言集覧(1797頃)〕
※落語・甲子待(1895)〈柳家禽語楼〉「夜中に不図用達(ヨウタ)しに参りたうなったナ」
③ 大名邸・役所・会社などに出入りして品物を納めること。また、その商人御用達。ようたつ。〔俚言集覧(1797頃)〕
※人情本・珍説豹の巻(1827)前「滝野屋紋介と云へる用達(ヨウタシ)の」
④ (「広敷用達」の略) 江戸幕府で、大奥の用品を調進する役。御用達。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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