田原井堰跡
たわらいぜきあと
和気町田原上から、吉井川対岸の佐伯町天瀬にかけて築造された田原用水の取水堰。堰堤の長さ約四九〇メートル、上流側の幅約三〇メートルは巻石で築かれ、下流側には、堰堤と河床保護のために膨大な量の捨石が施してあった。この捨石および吉井川を斜めに湾曲して横断する形、また巻石部分に数ヵ所のくぼみを施すという工法は、いずれも水流の方向・強さ・水量などを詳細に検討したうえで、平常時にも増水時にも対応できるようになっていた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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