田原用水(読み)たわらようすい

日本歴史地名大系 「田原用水」の解説

田原用水
たわらようすい

田原上たわらかみの吉井川に設けられた田原井堰で取水し、赤磐あかいわ瀬戸せとしもすな川に合流する。吉井川右岸、現和気郡および赤磐郡南部地域の約七〇〇町歩を灌漑する全長約一八キロの用水路開削は段階的に行われたようで、まず寛永元年(一六二四)岡山藩主池田忠雄のとき、田原上から徳富とくとみ(現赤磐郡熊山町)までが開削された(第一期工事)。残りの徳富から瀬戸までの開発(第二期工事)はそれからかなり遅れて行われた。その年代については、従来寛文五年(一六六五)・元禄一〇年(一六九七)などの諸説があったが、普請奉行近藤七助の奉公書(池田家文庫)などによって、元禄六年から翌年にかけてと推定されている(岡山県史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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