20世紀日本人名事典 「田山方南」の解説
田山 方南
タヤマ ホウナン
昭和期の文化財調査官 文化財専門調査会書跡部会長;博物館明治村常務理事。
- 生年
- 明治36(1903)年10月6日
- 没年
- 昭和55(1980)年12月31日
- 出生地
- 三重県阿山郡山田村(現・大山田村)
- 本名
- 田山 信郎(タヤマ ノブオ)
- 旧姓(旧名)
- 川合
- 学歴〔年〕
- 東京帝大文学部国史学科〔昭和3年〕卒
- 経歴
- 昭和4年国宝保存法の施行と同時に文部省に入り、国史編修官・国宝鑑査官、文化財保護委員会主任文化財調査官などを歴任。書跡、典籍、古文書の国宝指定調査、保存の任務にあたった。重要美術品認定も当初より担当し、文化財保護法に至るまで文化財行政における専門調査官の草分け的存在であった。40年退官後、松永記念館館長に就任。文化財専門審議会委員、文化財専門調査会書跡部会長、博物館明治村常務理事など歴任。古書跡関係の専門家として鑑識眼が高く、特に日本に伝存する日中禅僧墨蹟を集大成した「禅林墨蹟」6冊(56年)は墨蹟研究に不可欠の著書とされる。また、茶道書、陶芸にも造詣が深かった。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報