田麦野村
たむぎのむら
[現在地名]天童市田麦野
鵜沢山(七三〇・六メートル)と水晶山(六六七・九メートル)の山地によって山形盆地から隔てられた小盆地に位置する山村。わずかに押切川の渓谷によって西の山口村に通じる。村の四境について慶応四年(一八六八)の村明細帳(村山文書)に「東は奥山奥州境、西は山口村へ壱里弐拾間、南は奥山山寺境、北は猪野沢奥山境」と記される。標高三四〇メートルから四〇〇メートルの高地にあるので、冷害や霜雪害を受けることが多く、文政三年(一八二〇)の定免願書(同文書)に「当村之儀は郡中無双之山中ニ而、高山有之、田畑一円日請宜しからず、夫故自然と不時之順気ニ而作物実入も甲斐無く、勿論雪霜等も別而早く降続き、立毛霜痛ミ雪下ニ相成候年柄間々有之候」と記している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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