( 1 )古い例として、「鹿苑日録‐文祿二年七月九日」に「往徳芳喫斎如常。晩来往宗与宅。烟草携之」とあるが、「えんそう」と読んだか「たばこ」と読んだかは明らかでない。
( 2 )語源は、諸説あって一定しない。漢字で「淡婆姑」「淡芭菰」「丹波粉」「多葉粉」などをあて、「延命草」「相思草」「長命草」「返魂草」「糸煙」「わすれぐさ」「おもいぐさ」などともいった。しかし、「煙草」「烟草」をあてるのが一般的で、江戸・明治期にはこれを音読してエンソウともいった。
ナス科の1年草。原産地は南アメリカのボリビアとアルゼンチンの国境地域。「新大陸発見」とともに16世紀初頭,スペイン人によって西ヨーロッパに伝えられた。はじめは鑑賞用として栽培されたが,喫煙の風習の広がりによって作付が拡大した。葉はニコチンを大量に含み,乾燥して発酵させ,刻んで喫煙の料とした。日本へはスペイン人によって近世初頭に種子がもたらされ,短期間のうちに各地に栽培が普及した。幕府は再三喫煙と作付を禁止したが,やがて嗜好品を代表する商品作物となった。元禄期には栽培法の改良がすすみ,薩摩国国分・丹波国大野などの名産地が形成された。近代では煙草専売制が実施された。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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