朝日日本歴史人物事典 「由良成繁」の解説
由良成繁
生年:永正3(1506)
戦国時代の武将。横瀬泰繁の子。新六郎。雅楽助,刑部大輔,信濃守を称する。横瀬氏ははじめ,新田荘横瀬郷を本拠に新田岩松氏に仕えていたが,曾祖父業繁の代に下剋上によって実権を握り(明応の乱),戦国大名への道を開いた。永禄3(1560)年,長尾景虎(上杉謙信)の関東侵攻に際し,成繁は上野国では最大の30名の武士団を率いて参陣。同9年9月,北条氏康・氏政父子と盟約を結び,元亀2(1571)年に甲相(甲斐,相模)同盟が成立したことで上杉氏の上野侵攻が活発となると北条方として攻撃を受けた。姓を横瀬から由良に改めたのはこのころと思われる。その後東毛の中核として領地を拡大するが,73歳で没した。
(唐澤定市)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報