由良成繁(読み)ゆら・なりしげ

朝日日本歴史人物事典 「由良成繁」の解説

由良成繁

没年:天正6.6.30(1578.8.3)
生年永正3(1506)
戦国時代の武将横瀬泰繁の子。新六郎雅楽助,刑部大輔,信濃守を称する。横瀬氏ははじめ,新田荘横瀬郷を本拠新田岩松氏に仕えていたが,曾祖父業繁の代に下剋上によって実権を握り(明応の乱),戦国大名への道を開いた。永禄3(1560)年,長尾景虎(上杉謙信)の関東侵攻に際し,成繁は上野国では最大の30名の武士団を率いて参陣。同9年9月,北条氏康・氏政父子と盟約を結び,元亀2(1571)年に甲相(甲斐,相模)同盟が成立したことで上杉氏の上野侵攻が活発となると北条方として攻撃を受けた。姓を横瀬から由良に改めたのはこのころと思われる。その後東毛の中核として領地を拡大するが,73歳で没した。

(唐澤定市)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「由良成繁」の解説

由良成繁 ゆら-なりしげ

1506-1578 戦国-織豊時代の武将。
永正(えいしょう)3年生まれ。横瀬泰繁(やすしげ)の子。上野(こうずけ)(群馬県)新田金山城主。永禄(えいろく)5年信濃守(しなののかみ)となり,由良に改姓した。はじめ上杉氏,のち北条氏政(うじまさ)にしたがい,たくみな外交術で新田領をまもった。茶を武野紹鴎(たけの-じょうおう)にまなんだ。天正(てんしょう)6年6月30日死去。73歳。通称は六郎。号は宗得。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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