甲州手彫印章(読み)こうしゅうてぼりいんしょう

事典 日本の地域ブランド・名産品 「甲州手彫印章」の解説

甲州手彫印章[文房具]
こうしゅうてぼりいんしょう

北陸甲信越地方、山梨県の地域ブランド。
山梨県産の手彫り印章。江戸時代末期には甲州で印章業が営まれていた。原料として水晶はもとより古くから柘植水牛の角を限定して使用している。特に水晶の手彫印章は、甲州以外の地域ではほとんど見られない。文字のデザイン・印面調整・字入れ・粗彫から仕上げまで全工程が手作業でおこなわれ、実印認印・役所印・官印・銀行印など日常生活で用いられる多種の印章がつくられている。特に、西八代郡市川三郷町はハンコの町として有名。山梨県郷土伝統工芸品。2000(平成12)年7月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。2007(平成19)年1月、特許庁の地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5018653号。地域団体商標の権利者は、山梨県印章店協同組合。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

デジタル大辞泉プラス 「甲州手彫印章」の解説

甲州手彫印章

山梨県甲府市、西八代郡、南巨摩郡などで製造される、ツゲ・水牛・水晶を印材とする印章。製造の起源は、甲府付近に水晶加工工場が設置された江戸時代後期に遡る。御岳山系で産出する水晶の彫刻技術の発展とともに、印章製造技術も様々な印材を加えて発達した。国の伝統的工芸品に指定されている。

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