男山窯跡(読み)おとこやまかまあと

日本歴史地名大系 「男山窯跡」の解説

男山窯跡
おとこやまかまあと

[現在地名]広川町上中野

ひろ八幡神社の森に東隣する丘陵を男山(尾山)または日暮ひぐらし丘といい、その南麓一帯に窯場があり、窯出しされた陶磁器を「男山焼」とよんだ。井関いせき村出身の崎山利兵衛は、文政七年(一八二四)八月、藩主徳川治宝の援助のもとに高松たかまつ(現和歌山市)に磁器窯を築き、「高松焼」を始めたが、原料の陶土陶石は、「紀伊名所図会」に「近郷庚申山の石を以て製すといふ」とあるように、広、湯浅ゆあさ(現湯浅町)近辺より供給しており不便であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android