男里川(読み)おのさとがわ

日本歴史地名大系 「男里川」の解説

男里川
おのさとがわ

泉南市南部および阪南町南東部周辺の和泉山脈中の水を集めて北流、泉南市と阪南町境で大阪湾に注ぐ。上流は大きく三支流に分れ、西から大福だいふく(四二七メートル)の東側を源流とする菟砥うど(上流では井関川)やま(和歌山市)周辺の水を集める山中やまなか川、土仏どぶつ(和歌山県那賀郡岩出町)の西および北側の水を集める金熊寺きんゆうじ川からなる。この三川が鳥取中とつとりなか付近で順次合流、男里川となる。指定流路延長二・五キロ。江戸時代にはおお(和泉志)、菟砥川・鳥取川(泉州志)ともよばれた。「日本書紀」垂仁天皇三九年冬一〇月条に「五十瓊敷命、茅渟の菟砥川上宮に居しまして、劔一千口を作る」とある菟砥川上宮、また「古事記」同天皇段にみえる同様の説話の「鳥取の河上宮」を、阪南町自然田の玉田じねんだのたまだ山に比定する説がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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