男里村(読み)おのさとむら

日本歴史地名大系 「男里村」の解説

男里村
おのさとむら

[現在地名]泉南市男里

男里川下流右岸にあり、東は樽井たるい村および馬場ばば村。当地には弥生時代から中世までの複合遺跡男里遺跡がある。遺物も豊かで、石斧・石鏃・石槍・石包丁・叩石をはじめ土師器・須恵器漁具製塩土器にわたり、早くから開かれた地であったことが知られる。「日本書紀」神武天皇即位前紀戊午年五月八日条にみえる「雄水門」を、男里川の河口部で天神の森てんじんのもりの南にあった入江に比定する説がある。「古事記」神武天皇段に「紀国の男之水門」とみえることから、現和歌山市の紀ノ川河口部に比定する説もある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報