デジタル大辞泉
「畏む」の意味・読み・例文・類語
かしこ・む【▽畏む】
[動マ四]
1 恐れる。
「海中を渡るとき、な―・ませまつりそ」〈記・上〉
2 恐れ多いと思う。かしこまる。
「千代にも斯くしもがも―・みて仕へ奉らむ」〈推古紀・歌謡〉
3 謹んで承る。
「大君の命―・み磯に触り海原渡る父母を置きて」〈万・四三二八〉
[補説]3の例は、形容詞「かしこし」の語幹「かしこ」に接尾語「み」のついた形とみて、恐ろしいので、恐れ多く思って、などの意に解する説もある。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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かしこ・む【畏・恐】
- 〘 自動詞 マ行四段活用 〙
- ① 恐ろしいと思う。
- [初出の実例]「其の大后の嫉(ねた)みを畏(かしこみ)て、本つ国に逃げ下りき」(出典:古事記(712)下)
- ② おそれ多いと思う。
- [初出の実例]「訶志胡瀰(カシコミ)て 仕へまつらむ 拝(をろが)みて 仕へまつらむ」(出典:日本書紀(720)推古二〇年正月・歌謡)
- 「遍(たび)多(まね)く日重ねて譲り賜へば労(いとは)しみ威美(かしこミ)」(出典:続日本紀‐慶雲四年(707)七月一七日・宣命)
- ③ つつしみ深くする。
- [初出の実例]「自分より数等価値が高くして自分より一倍不幸な境涯にゐた者に自分を比してかしこむ方が利口だ」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生富士を観る)
畏むの補助注記
連用形「かしこみ」は、形容詞の語幹に「み」の付いたものと考えられる場合もある。→かしこみ
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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