朝日日本歴史人物事典 「畠山義統」の解説
畠山義統
生年:生年不詳
室町時代の武将。父は義有。能登守護,左衛門佐。父義有が永享11(1439),12年ごろ大和の陣中で死去したため幼くして跡を継ぎ,祖父義忠の後見を受けて享徳1(1452)年に能登守護となる。義忠隠居ののち室町幕府相伴衆となり,寛正5(1464)年の糺河原勧進猿楽にも列席。畠山宗家の争いでは幕命により義就に味方し,応仁の乱でも義就のバック,山名氏が率いる西軍に属した。文明9(1477)年能登に下国し,能登府中に長くあって領国支配に専念。長享2(1488)年,加賀の富樫政親を救援すべく出兵,明応2(1493)年の細川政元のクーデタで越中に逃れた前将軍足利義材をも支援した。祖父義忠に似て和歌,連歌に優れ,歌会を催し,清巌正徹やその門下正広とも親交があった。
(石田晴男)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報