異国張り(読み)イコクバリ

デジタル大辞泉 「異国張り」の意味・読み・例文・類語

いこく‐ばり【異国張り】

安政ころ長崎から広まった洗い張りの方法西洋の洗濯法を取り入れたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「異国張り」の意味・読み・例文・類語

いこく‐ばり【異国張】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代に行なわれた洗い張り仕上げの一方法。元来、舶来品を洗い張りする特殊な方法であったものが、広く一般に行なわれ、文化、文政頃(一八〇四‐三〇)から特に江戸流行した。異国洗い張り。
    1. [初出の実例]「麻(しつけ)のかかった着物もちと流行に後れたやつだ。しかも異国張(イコクバリ)にかけたやつだらう」(出典:滑稽本・客者評判記(1811)中)

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世界大百科事典(旧版)内の異国張りの言及

【洗濯】より

…当時のヨーロッパの仕上げ方法が伝わっていると考えられるので,当然アイロンが使用されていただろう。火熨斗(ひのし)やアイロン(異国ごて)を使って外国式仕上げをすることを〈異国張り〉といった。また幕末の佐久間象山は《女訓》の中で〈夫の衣類をば心に入れて,度々見及び垢つきたるをば濯ぎ清め,損ねたるをば取り繕い,いささか粗末なきようにあるべし〉と妻の務めを説いている。…

※「異国張り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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