異学(読み)イガク

デジタル大辞泉 「異学」の意味・読み・例文・類語

い‐がく【異学】

自流と相いれない学派。
江戸時代幕府正学と認めた林家の講じた朱子学に対して、それ以外の儒学のこと。

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精選版 日本国語大辞典 「異学」の意味・読み・例文・類語

い‐がく【異学】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 道を異にした、自流と相いれない学派・宗派。正統でない学問
    1. [初出の実例]「異学(イガク)異見(いけん)(ことごとをならひまなぶひとなり)のともがらにやぶられず」(出典:一念多念文意(1257))
    2. [その他の文献]〔蘇軾‐贈善相程傑詩〕
  3. 特に、近世幕府が正学と認めた朱子学以外の儒学をいう。いわゆる寛政異学の禁において禁止された。
    1. [初出の実例]「近来〈略〉異学流行風俗を破候類有之、全く正学衰微之故に候哉」(出典:徳川禁令考‐前集・第二・巻一四・寛政二年(1790)五月二四日)

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