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異時性 いじせい heterochrony

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知恵蔵2015の解説

異時性

子孫の個体発生成長段階が、祖先に比べて遅滞あるいは逆に促進すること。種の成長のリズムが一定でないことを特徴とする進化の様式。体細胞と生殖細胞の間のエネルギー分配のタイミングが変化することで生じると考えられる。子孫の個体発生の後期にまで祖先の幼期の形態が維持されることを幼形進化という。これには、性的な早熟のため祖先の幼期に近い形態と時間で成体となる場合と、体細胞の発育が遅滞するために生じる場合とがある。貧栄養の環境下で有利なのは、個体発生の早期に生殖細胞にエネルギーを注ぎこむことであろう。環境変化に対して生物が繁殖や適応戦略を変更する際の進化様式として注目され、近年、アンモナイト、巻貝、二枚貝、貝形虫化石などの研究で活発に論議されるようになった。

(小畠郁生 国立科学博物館名誉館員 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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