畳縁(読み)タタミベリ

デジタル大辞泉 「畳縁」の意味・読み・例文・類語

たたみ‐べり【畳縁】

畳のふち。また、そこにつける布。

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精選版 日本国語大辞典 「畳縁」の意味・読み・例文・類語

たたみ‐べり【畳縁】

  1. 〘 名詞 〙 畳のへり。また、そこにつけて、畳表のへりがほぐれないようにした布。黒・藍その他美しい装飾を施した布が用いられる。
    1. [初出の実例]「しわひこと・引はだでする畳べり」(出典:雑俳・うき世笠(1703))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「畳縁」の意味・わかりやすい解説

畳縁
たたみべり

畳の縁につけ補強と装飾を兼ねる布のこと。高宮縁,光輝縁,紋縁などがある。高宮縁は大麻の手紡ぎ糸を手織にしたもので,産地滋賀県高宮村の名を冠している。光輝縁は綿糸を幅 6.3~7.2cmに織ってつや出しした一般向きのもの。紋縁は紋形を織り出した特殊織物で,社寺床の間の畳に用いる。高宮縁は高宮村のほか奈良,福井,富山などでもそれぞれ土地産の大麻を使ってつくられる。また紡績麻糸 (亜麻ラミーなど) を用いたものが新高宮縁と称して市販されている。畳が貴人のみに用いられた平安時代には,その身分によって使用する縁の生地や色が決められていた。

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世界大百科事典(旧版)内の畳縁の言及

【畳】より

…《延喜式》には朝廷で使われた畳の規格が書かれているが,長帖,短帖,狭帖など,長さ10mから1.2m,幅1.35mから1.08mの間でさまざまな形のものがあり,厚畳と,厚さがその半分の薄畳があった。畳縁(たたみべり)は糸目を布で覆ったが,その色と文様によって,各色を並べた繧繝縁(うんげんべり)は神仏と天皇,雲と菊の大紋を織りまたは染めだした大紋高麗(こうらい)縁は親王および大臣,小紋高麗縁は公卿,紫端は五位以上,黄端は六位といった格付けがなされ,そこに座る人の位階を示す役割を持っていた。この畳が行事のたびごとに板床の部屋に敷き並べられたのであるが,平安後期になると,通常人の席に当たる部分には常設的に畳が敷き置かれるようになり,身分の高い人の座はさらにその上に畳を重ねるようになった。…

※「畳縁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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