癌の遺伝子療法(読み)がんのいでんしりょうほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「癌の遺伝子療法」の意味・わかりやすい解説

癌の遺伝子療法
がんのいでんしりょうほう

本来,遺伝病の治療を目指した遺伝子治療を癌に応用したもので,癌の原因遺伝子を直接治すのではなく,体内に投与する遺伝子を薬のように用いて癌を攻撃する。世界初の癌の遺伝子治療は 1991年 10月,アメリカ国立癌研究所の S.ローゼンバーグらによって悪性黒色腫の患者に対して実施された。その方法は,癌患者の患部から取出した白血球を培養し,癌組織を破壊する腫瘍壊死因子 (TNF) の遺伝子を組込んで体内に戻す方法,あるいは同じ白血球に免疫を活性化する物質の遺伝子を組込んで攻撃の目標となる"目印"をつけ,体内に戻す方法 (腫瘍ワクチン法) などがある。

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