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腫瘍壊死因子 しゅようえしいんしtumor necrosis factor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

腫瘍壊死因子
しゅようえしいんし
tumor necrosis factor

1975年にアメリカで見つかった抗癌性のホルモン。免疫担当細胞マクロファージが生産する。当初,癌細胞に対する殺細胞効果が最も強力であり,正常細胞には全く影響を及ぼさないと見られたことから,「奇跡の抗癌剤」の異名をとった。しかし,その後,癌末期や重症感染症時の体重減少など,衰弱の原因となる物質 (カケクチン) と腫瘍壊死因子が同一物質であることが判明して,フィーバーも鎮静化した。また,エイズウイルスの増殖促進作用や,マラリアややけどに由来する死亡の直接の引き金がこの因子によるものであることが判明するなど,問題点が次々と明らかになったため,医薬品としての効果は薄れていった。

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栄養・生化学辞典の解説

腫瘍壊死因子

 TNFと略される.αとβがあり,いずれもタンパク質で,サイトカインのグループに属し,固形がんを壊死に導いたり,アポトーシスに導く活性を有する.近年脂肪組織が合成・分泌するTNF-αが注目されている.肥満者でTNF-αの遺伝子発現が上昇しインスリンレセプター基質-1(IRS-1)のセリンリン酸化を上昇させ,インスリンレセプターキナーゼ活性を抑制して,インスリン抵抗性をもたらすとされている.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

大辞林 第三版の解説

しゅようえしいんし【腫瘍壊死因子】

リンパ球などの細胞から分泌される、腫瘍細胞を壊死させる物質。ほとんどの悪性細胞に作用するほか、免疫作用を促進。

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