白国村(読み)しらくにむら

日本歴史地名大系 「白国村」の解説

白国村
しらくにむら

[現在地名]姫路市白国・白国一―五丁目・広峰ひろみね二丁目・増位本町ますいほんまち一―二丁目・峰南町ほうなんちよう北平野きたひらの四丁目・増位新町ますいしんまち一―二丁目

飾東しきとう郡に所属。増位山(二五九メートル)の南麓に位置し、東は西中島にしなかじま村・横手よこて村、神東じんとう下砥堀しもとほり村。「飾磨郡誌」に「此地広峰増位の山麓に位置し、土地高爽にして空気清良且つ白国梅林をはじめ増位温泉・随願寺等の名跡亦多ければ四時来り遊ぶもの尠なからず」とある。「播磨国風土記」餝磨しかま枚野ひらの里の条に新羅訓しらくに村がみえ、かつて新羅の国の人が来朝した時、この村に宿ったのが村名の由来で、山の名も同じとある。同村は広嶺ひろみね山南東麓から増位山の山麓に比定され、遺称地は現姫路市白国。山とは増位山をさすか。

中世から白国の名がみえる。弘安四年(一二八一)八月一六日の広峯家長所職等譲状(神戸大学国際教養系図書館蔵広峯神社文書)によると、「白国村」の明神前(白国神社の社前)や堂垣内などの畠七段などが嫡子長祐に譲られている。正応二年(一二八九)五月日の僧快円・源有家連署父母遺領等配分状案(八坂神社文書)に、快円分として「平野・白国両所屋々敷畠」がみえる。貞和五年(一三四九)六月二五日、「平野北条白国村広峯東坂本」の山と畠が広峯社に寄進されており、当村は平野北条ひらのほうじように含まれていた(「右衛門尉清直畠地等寄進状案」広峯文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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