姫路城の南の市街地に位置する。祭神は射楯大神・兵主大神。旧県社。「播磨国惣社」「総社」などと通称される。「延喜式」神名帳に載る
嘉吉元年(一四四一)八月一日赤松満祐は神前の生の松原で天神地祇祭を行った(「惣社集日記」智恵袋)。幕府の討伐軍を迎え撃つべく武運長久を祈ったのであろう(旧版「姫路市史」)。永正三年(一五〇六)一一月一二日には赤松政村が「播州飾東郡国衙惣社」の銘がある銅鐘を寄進している。大永元年(一五二一、永正一八年か)六月卯日三ッ山祭が盛大に執行され(惣社集日記)、同年七月卯日には政村の命により社前で
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
兵庫県姫路(ひめじ)市総社本町(そうじゃほんまち)に鎮座。射楯大神(いたてのおおかみ)、兵主大神(ひょうずのおおかみ)と播磨(はりま)国大小明神174座を祀(まつ)る。787年(延暦6)勅命により、古くから祀られていた兵主大神を小野江に遷座、のち射楯大神を合祀(ごうし)した。さらに1181年(養和1)播磨国の16郡の名高い神を合祀して、総社と称した。旧県社。例祭は11月13~16日。特殊神事として、61年目ごとに行われる「一ツ山大祭」、21年目ごとの「三ツ山大祭」は有名。これは、境内に木で「やま」をつくり、五色絹を巻き、造り物をつけて祀る神事で、神社保存の模型「三ツ山雛型(ひながた)」は国の重要有形民俗文化財に指定されている。定利銘太刀(たち)は国の重要文化財。
[寳來正彦]
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