百宅村(読み)ももやけむら

日本歴史地名大系 「百宅村」の解説

百宅村
ももやけむら

[現在地名]鳥海村百宅

鳥海山(二二三〇メートル)の東斜面にあり、鳥海川の上流標高約四〇〇メートル。一一月から翌五月まで積雪のある高冷地で、鳥海山の火口に約一九キロと最も近い村落として、享和元年(一八〇一)、文政四年(一八二一)などの噴火の度に降灰の被害を受けた。東に上直根かみひたね村・中直根なかひたね村が接する。

慶長一七年(一六一二)の由利郡中慶長年中比見出検地帳(由利郡中世史考)に村名がある。宝暦八年(一七五八)御領分覚書(山懐の村)に弘法大師廻国伝説が記され、むかし柴笹しばささ村といったが、「かかる山中いと淋敷に柴笹村とは淋しさも弥増し也」といって、百宅村と号するよう教えたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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