百花斉放(読み)ヒャッカセイホウ

精選版 日本国語大辞典 「百花斉放」の意味・読み・例文・類語

ひゃっか‐せいほうヒャククヮセイハウ【百花斉放】

  1. 〘 名詞 〙 多くの花がいっせいに咲くこと。さまざまな学問・芸術が盛んにならび行なわれること。→百家争鳴
    1. [初出の実例]「そういう所の中だけは百花斉放、百家争鳴、中共どころの騒ぎではなかった」(出典:マクナマス氏行状記(1957)〈吉田健一〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

四字熟語を知る辞典 「百花斉放」の解説

百花斉放

多くの花がいっせいに咲くこと。転じて、文学・芸術に関してさまざまな議論が自由かつ活発に行われること。

[使用例] そういう所の中だけは百花斉放、百家争鳴、中共どころの騒ぎではなかった[吉田健一*マクナマス氏行状記|1957]

[使用例] エログロナンセンスの今百花斉放さかえることであって[野坂昭如*焼跡闇市派宣言|1969]

[解説] 学問における「百家争鳴」とともに、一九五六年に中国で唱えられたスローガン

出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の百花斉放の言及

【百家争鳴】より

…説を立て書を著し,おのおの流品をなす〉といって,戦国時代の思想・学術の活発さを表現している。こうして〈百家争鳴〉の語は,戦国の思想状況を現代に照応させるスローガンとしてよみがえり,毛沢東の提起をうけた中国共産党宣伝部長陸定一は,科学文化工作会議の講演で〈百花斉放・百家争鳴〉の具体的方針を提示した。百花斉放は主として文学・芸術面における多様な対象とその研究に関する方法論を開花させることをいった。…

※「百花斉放」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android