目陰(読み)マカゲ

デジタル大辞泉 「目陰」の意味・読み・例文・類語

ま‐かげ【目陰/目×蔭】

遠くを見るとき、光線を遮るために、手をひたいにかざすこと。
いたちの…、―なんどして」〈盛衰記・一三〉
疑わしく思うような目つきをすること。
「気色ばみたる御―こそわづらはしけれ」〈東屋

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精選版 日本国語大辞典 「目陰」の意味・読み・例文・類語

ま‐かげ【目陰】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 遠方を見るとき、光線をさえぎるために、額(ひたい)に手をかざすこと。
    1. [初出の実例]「赤く大なる鼬の〈略〉踊り上り踊り上り、目影(マカゲ)なんどして失せにけり」(出典源平盛衰記(14C前)一三)
  3. ( 「いたち(鼬)の目陰」という表現から ) 疑わしく思うような目つきをすること。
    1. [初出の実例]「鼬(いたち)の、侍らむやうなる心地のし侍れば〈略〉後めたげに、気色ばみたる御まかげこそ、わづらはしけれ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)
  4. 目のとどかないところ。すき。油断
    1. [初出の実例]「師の眼陰(マカケ)をねらひて」(出典:浮世草子・男色十寸鏡(1687)下)

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