直瀬村（読み）なおせむら

日本歴史地名大系

直瀬村
なおせむら

• 愛媛県：上浮穴郡
• 久万町
• 直瀬村

[現在地名]久万町直瀬

面河（おもご）川の支流直瀬川上流に開けた村。深い山々で周辺の村々と隔絶され別天地をなしていた。

慶安元年伊予国知行高郷村数帳（一六四八）の浮穴郡の項に「高九百八石　北番村　林山有、野山有」とあるなかに杣野（そまの）・大味川（おおみかわ）（現面河村）・直瀬の三村が含まれていた。寛保元年（一七四一）頃の「久万山手鑑」では杣野村村高二五二石二斗二升、大味川村村高一五一石三斗四升、直瀬村村高五〇四石四斗四升で三村合計九〇八石、北番（きたばん）村の村高と一致する。また「名智本久万山手鑑」直瀬村庄屋の条に、

＜資料は省略されています＞

とあり慶長一二年（一六〇七）から三村に分けられたことがわかる。しかし表向きは江戸時代を通じ北番村一村として扱われていたらしく天保郷帳（一八三四）にも「高九百弐拾七石弐升七合　北番村」とある（→北番）。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」