日本歴史地名大系 「真鶴湊」の解説 真鶴湊まなづるみなと 神奈川県:足柄下郡真鶴町真鶴村真鶴湊[現在地名]真鶴町真鶴真鶴半島の北の付根にあたる入江にある。正保国絵図の真名鶴村に「湊」とみえる。享保五年(一七二〇)の豆相海浜浦々図(県立文化資料館蔵)によれば浦高札が立てられ、湊口一丁二〇間、奥行四丁一〇間余、深さ一丈四尺余、廻船四〇艘の停泊が可能であり、湊所属の船数七九、うち廻船五・小廻船九・猟船二五・橋船二六・丸木船一四があり、船年貢として永一八貫一三五文、ほかに鮑運上乾金一五両を納入した。廻船の多くは湊沿岸と隣村岩(いわ)村から産出する石材の輸送が中心であり、橋船はその積込みに使用された。「風土記稿」によればほかに薪炭・樒・生魚、湯河原(ゆがわら)温泉(現湯河原町)の温湯などを搬出したという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報