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睾丸回転症 こうがんかいてんしょうtesticular torsion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

睾丸回転症
こうがんかいてんしょう
testicular torsion

精索を軸にして精巣 (睾丸) が回転し,精巣に出入りする動脈と静脈が捻転する状態をいう。精索捻転症ともいう。乳幼児および小児に多いが,成人にも起る。動静脈の捻転のため精巣は血行障害を起し,放置すると回復不能の壊死に陥ることが多い。症状は,突然,腹痛または陰嚢内の痛みを訴え,嘔吐や発熱をみることが多い。患側の精巣が上方に吊上がっており,持上げると激しい痛みがある。 24時間以内に手術して捻転を戻し,精巣を固定する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

睾丸回転症
こうがんかいてんしょう

陰嚢(いんのう)内で精索(精管、血管、神経を包む索状物)を軸にして睾丸、副睾丸が回転するもので、睾丸捻転(ねんてん)、精索捻転ともいう。精索がねじれて睾丸の動静脈が締め付けられるため、睾丸および副睾丸の血流が途絶してしまい、放置すれば壊死(えし)に陥る。睾丸を鼠径部(そけいぶ)に強くつないでいる精索の付着異常や精索中に含まれる睾丸鞘膜(しょうまく)が大きすぎることなどが原因と考えられている。思春期前に多くみられ、半数は夜間睡眠中に突然発病する。まず精索中の睾丸挙筋がけいれんをおこし、睾丸が挙上したときに精索全体が捻転してしまう。左側は時計と反対方向に、右側は時計方向に回転する。発病は急激で、下腹部から鼠径部へかけて強い痛みがおこり、嘔吐(おうと)や発熱もみられる。回転した睾丸は陰嚢の上方にあって、腫(は)れて痛む。発病してから3~4時間以内に手で回転を戻して整復するが、何回転も捻転したり血行障害が強い場合は、手術が必要となる。24~48時間も経過すると、睾丸は壊死に陥るので除睾術が行われる。[松下一男]

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