矢津田村(読み)やつだむら

日本歴史地名大系 「矢津田村」の解説

矢津田村
やつだむら

[現在地名]高森町矢津田

高森町の南縁ほぼ中央部にある明治九年(一八七六)成立の村名。南端柳谷やなぎだに川が流れ、下流川走かわばしり川となる。東は草部くさかべ村、西は高森町、北は上色見かみしきみ村・なか村と接する。近世には東から村・矢津田村・高尾野たかおの村と並ぶ。中世には阿蘇社領南郷内に小村・矢津田および高尾野三村とも含まれる。長禄二年(一四五八)七月二五日の阿蘇社(カ)造営料木諸郷村支配状(阿蘇家文書)によると、野尻のじり・矢津田両村で阿蘇社関係寺社の造営用木として梁・長木を負担している。文明一六年(一四八四)八月二八日の阿蘇十二社同霜宮最花米注文(同文書)に「一所たかをの二百文 まめ一斗」「一所おさこ百五十文 大豆一斗」とあり、高尾野と矢津田村の別称である尾迫おさこが、それぞれ初穂米を負担している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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