矢部遺跡
やべいせき
[現在地名]倉敷市矢部
矢部の集落の南端付近から奈良時代の古瓦が出土し、矢部廃寺とよばれてきた。発見された瓦は、いずれも八世紀頃に比定されるものであるが、塔跡など寺院と決定できる建築遺構は発見されていない。軒丸瓦、軒平瓦とも四種類が発見されているが、いずれも八世紀のものである。備中国分寺第一期の軒丸瓦と同笵のものなど、比較的限定された瓦にとどまっていることから、当遺跡は寺院跡ではなく駅家の跡ではないかと推定されている。
矢部遺跡
やべいせき
[現在地名]田原本町大字矢部
古墳時代前期の墓地群などを含む遺跡。昭和五二年(一九七七)以降国道二四号橿原バイパス工事に伴う事前調査で確認され、同五五年に本格調査が実施された。三世紀後半から四世紀中頃にかけての方形区画墓四基・土坑一〇カ所・溝三条、五世紀後半から七世紀前半までの方形区画墓八基が検出されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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