知工(読み)ちく

精選版 日本国語大辞典 「知工」の意味・読み・例文・類語

ち‐く【知工】

  1. 〘 名詞 〙 近世廻船での船員の職制上の一役積荷出入りや運航経費の帳簿づけなど船内会計事務をとりしきる役。表役・親司(おやじ)とともに船方三役と呼ばれて船頭を補佐する首脳部。一般に日本海側で使われるもので、太平洋側では賄(まかない)と称し、また廻船問屋などの交渉で上陸する仕事が多いため、岡廻り、岡使いとも呼ばれた。
    1. [初出の実例]「其節の儀は当時船中表役・知工・親父役・水主の者共追々出代り私壱人の外存候もの無御座候」(出典:異船探微(江戸末))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android