知行割(読み)ちぎょうわり

精選版 日本国語大辞典 「知行割」の意味・読み・例文・類語

ちぎょう‐わりチギャウ‥【知行割】

  1. 〘 名詞 〙 知行地大名旗本御家人家臣などへ割りあてること。この割替をつかさどる役人を知行割掛という。知行配当。
    1. [初出の実例]「三月廿九日、御知行割仰出ださるる次第。覚 甲斐国、河尻与兵衛に下さる。但し穴山本知分これを除く」(出典:信長公記(1598)一五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の知行割の言及

【越石】より

…江戸時代に知行割を行う際,1ヵ村または数ヵ村をあてがっても所要高にわずかの不足が生じた場合,領主の異なる近くの村から一部の高を渡して不足高を補った。その補った石高を越石という。…

【知行】より

… 知行高1万石以下の幕府直参(じきさん)のうち御目見(おめみえ)以上を旗本というが,旗本の知行も大名家臣の場合と同じく,地方知行と蔵米知行に分かれる。徳川家康が関東移封の直後に,家臣団の知行割を行ったのが旗本の地方知行の原型である。当初の方針は,小知行取は江戸付近,せいぜい江戸から一晩泊りの範囲内におくことにあったが,その後たびたびの地方直し(じかたなおし)(知行地の再編)によって,知行地は関西や中部地方にも広がり,蔵米知行から地方知行への転換も生まれ,知行の分散化が進行した。…

※「知行割」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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